FileMaker カンファレンス 2019 の様子を 全3回 全5回 に分けてお伝えするイベントレポートです。盛りだくさんなイベントで弊社がお届けしたセッション、コンテンツを、当日のTwitter実況も振り返りつつまとめています。第2回は11/7に行われたG-11のセッションの様子をお伝えしていきたいと思います。
G-11 開発者なら押さえておきたい海外製プラグイン、開発ツール色々
スピーカー
与座 さつき
Splash Store の販売とサポート担当。
…はい、前回 と同様に全く似ていません。これも で作ってまーす。(Elementalについてはこの記事の最後のほうで詳しくご紹介しています。)
今日も空席を除けばほぼ満員
“GET UP AND DANCE” by スチャダラパー
開発ツールについてのセッションは過去にも何度かお送りしていますが、ありがたいことに今回も大盛況。便利なツールを使って楽をしたい気持ちはみなさん同じ。
あ、あり…開始が遅れてます。でも、みなさん、どしどし来てください。
— 株式会社スプラッシュ (@splashjp) November 7, 2019
実はセッションの直前にMacの設定トラブルでKeynoteがスクリーンに投影できず、開始が大幅に押してしまいました。会場のみなさまを大変お待たせしてしまい誠に申し訳ございません。
このセッションでは FileMaker プラットフォームで開発するときに手元にあると痒いところに手が届くお助けツールを、定番から最新までさらっと紹介するものです。それこそ数え切れないほど沢山あるのですが、厳選して6つを紹介しました。(アイコンをクリックすると開発元のページに移動します。全て英語です。)
これらのツールを作成しているのはそのほとんどが FileMakerプラットフォームの開発者です。それぞれ自らの開発経験から得たノウハウをベースにDIYで作成したツールを製品化したり、中にはオープンソースで無料公開されているものもあります。
いわゆるプラグイン、テンプレート、そしてそのいずれでもない外部ツールと便宜的にカテゴライズして紹介していきます。
「ド定番」の開発お助けツール3種
ただいま #BaseElements で確認し #2empower developer assistant で探して #ClipManager でバックアップを取ってからフィールドを消すデモをおこないました。
— 株式会社スプラッシュ (@splashjp) November 7, 2019
長い期間、開発&運用をしていると、以前は使用していたけど不要になったフィールド、スクリプト、レイアウトなどを削除したくなります。しかし、気軽に消してしまうとバグ発生の原因になることからなかなか簡単に削除することができず、いつまでも使用されないまま放置されてしまいがちです。BaseElementsで下調べし、Developer Assistantで素早く見つけて修正し、ClipManagerでカスタムAppの外にバックアップを保存した上で、最後に不要な要素をファイルから削除。このサイクルで、メンテナンスしやすい健全なカスタムAppを作ることができますよね。というお話。
「お手軽高クオリティ」なテンプレートなど3種
DayBack for FileMaker
DayBackは複数のソーステーブルの日付データをひとつのWebビューア上のカレンダーにまとめて表示することができます。FileMakerで1からカレンダーを作るのはなかなか骨の折れる作業ですが、DayBackはとても簡単に組み込みできるように設計されていますので、手軽に美しいカレンダーを導入できます。DayBackをカスタムAppで利用するには外部データソースとして「連携」して利用する方法と、DayBackのスクリプトやレイアウトをカスタムAppに組み込んで「統合」する方法があります。どちらも日本語化されたドキュメントがあって、購入前に手順を確認したりご自分で作業できるかどうか判断できます。
ccPivot3
ccPivot3 は 表計算ソフトではおなじみながらFileMakerで作ろうと思うと集計専用のテーブルが必要なクロス集計を気軽に作成することができるテンプレートです。いくつかの設定をしておけば、集計する項目やグループは簡単に変更できるので、様々な種類の集計表をユーザ自身に自由に作ってもらうことができます。集計結果はDayBackと同じように、Webビューアに表示されます。スタンダードなクロス集計だけではなく、様々な形式のグラフに表示を切り替えできるCoolなツールです。
Elemental
Design is important!
Daniel Wood, Digital Fusion
FileMaker 12 でテーマが導入されて以降、バージョンが上がるごとにデザインしやすくなったFileMakerですが、いざ美しいデザインのカスタムAppを作ろうと思うと
- SVG形式のアイコン素材を用意するのが大変でついついデフォルトのアイコンばかり使ってしまう
- webの素材集からSVGアイコンをダウンロードしたが、FileMakerのボタンに設定すると変な余白ができてしまって思うように表示されない
- あちこちのサイトから探してきたSVGアイコンで統一感が保ちにくい
といった問題にすぐに直面してしまいます。
Elemental は WEB上で利用できる様々なアバター生成サービス、プレースホルダー、アイコンライブラリ、アニメーション、グラデーションなどをFileMakerから直接参照したり検索してみつけることができます。見つけた素材の色や設定を好みのものにカスタマイズし、SVGやPNGファイルを生成して利用できます。生成されたファイルはFileMakerですぐに使える。うーん便利。
セッションでは、Elementalのアニメーションライブラリから
を探して、アニメーションの速度や色を変更好みにカスタマイズしてからSVG形式のテキストデータをクリップボードにコピーし、FileMakerのフィールドにペーストしてすぐに利用する使い方でデモを披露しました。ちなみにSVG/GIF いずれのアニメーションも、FileMaker のレイアウト上では Webビューアを利用して表示します。ElementalのWebビューアからソースコードをコピーして参照するフィールドを変更すれば、お手元のカスタムAppで簡単に再現できるので、チャレンジしてみてくださいね。FileMakerで開発をはじめたばかりの初心者の方を想定したセッションですが、セッション後に感想をいただいた方々にベテランの開発者さんも多かったのが非常に印象的でした。ツールの存在はご存知だったり、既に利用しているものの知らない機能や使い方を発見していただけたようです。様々なツールを上手に利用して、効率よく使いやすいカスタムAppを作りましょう!
長くなりますので本日はここまで!明日は11/7と11/8の「BaseElements スペシャルミーティング」についてレポート予定です。