訪問診療といった、ある種泥臭くて陽の当たりにくいところでの医療について具体的に知ったのは仕事でお手伝いさせていただくようになった7年ほど前のことでした。以来、多くのことを学ばせていただきました。
先日、創立20周年記念の感謝の集いにお招きいただき、実に心温まる手作りでの素敵なおもてなしの時間を楽しませていただきました。この集いには様々な事業者、連携先の方々が参加されており、実に多くの人たちの協力で成り立っているということを改めて認識した次第です。
訪問診療ならではの魅力を見いだしこだわってこられた板橋区役所前診療所。20年の時を経ていまや常勤医師10名、非常勤17名といった業界でも類を見ない規模とまでなり社会貢献度の高い存在でしょう。同じテーブルについた近くの方とも少しお話をいたしました。そこでみなさん同じことをおっしゃっていたのが印象的です。「いずれはこちらにお世話になりたいですよね。まずは板橋に引越しですね」と。
関連書籍のご紹介:「誰もやらないのなら 医者の私がやります ~板橋区役所前診療所の物語~ 」
一日中往診でお忙しい先生方が執筆され、今年5月に出版された書籍です。とても読みやすくて一気に読んでしまえます。先生方の人間味あふれる本音トーク、経験談を中心に、時に微笑ましく、でもリアルな訪問診療、診療連携の世界が描かれています。これから訪問診療を始めるという医療従事者の方にはもちろんのこと、一般の方にもお薦めしたい一冊です。